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リレー小説の10話が更新されました。香月さんおつかれー。


いよいよ、二桁です。ようやく起承転結の起が終わったところでしょうか(何
しかし、本当の地獄はこれからだってべジータが言ってた!
そんなこんなで今のところ順調に進んでるリレー小説だけど、ゆっくり見ていってね!

次はシャウさんっす
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「(さて、これからどうするかな)」
 相手は仮にも傘男の仲間。弱いわけがない。
 しかも、こちらは武器も何もない。ただの一般人。
 ・・・さすがに、一般人は言いすぎか。
 でも、微弱な戦力でどれほど持ちこたえるか・・・。
 そんなことを思っていると、達が手に光の剣を出現させる。
 ―――あれ?達の能力って・・・。
 そこまで考えて一旦思考を中止する。
 今はそんなことを考えている余裕なんてないはずだ。
 思考すべきは生き残ること。
 思案すべきはこの状況の打開。
 今は達の能力のことより、目の前の敵に集中するべきだ。
 そして、その瞬間、人形が達に向かって駆け出し、刀を振る。
 達はそれを反射的に刀の軌道上に剣を構えることで受ける。
 そして、防がれる度に再び刀を振る。
 達はそれをなんとか受け切れていたものの、反撃に転じることが出来なかった。
「(仕方ない・・・)」
 心の中で小さく呟いて、私は『力』を使った。
 そして、私を除く全員が驚いていた。
 それはそうだ。あの人形の刀が『消えていたんだから』
「ほら!はやくそれを仕留めて!」
 私がそう言うと、達はハッとしたように剣で人形を薙ぐ。
 そして、人形の胴の上の辺りから上が宙を舞って、そのまま落ちた。
「・・・紅夢は下がってなさい。私一人で戦う」
 そう言うと、黒い糸は音を立てながら消えていく。
「・・・何?逃がしてくれる気になってくれたの?」
 意図が分からなかった。
 戦力になる存在を自分から退かせるなんて、意味が分からない。
「紅夢には他にやることがあるからそっちに集中してもらおうと思っただけさ」
 一旦言葉を切り、そして言葉を続ける。
「それに、仮にも五行の一角を担う私が君たちに負けると?」
 そう言った瞬間、場の空気が一気に緊迫していく。
「(まったく、嫌になっちゃう)」
 コイツでこのレベルなのだから、それを従えてる傘男はこれ以上の筈。
 こんな化け物たちを相手にするなんて、面倒くさいことこの上ない。
 だけど、今の目的は違う。
 あくまで、『無事に逃げられれば』成功なのだ。
 多分、彼女の力を借りれば逃げることくらいは出来るはずなんだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 なんとか、綾香の協力もあって人形を倒すことが出来たものの、彼まで倒すことは出来るのだろうか?
 戦うことに関しては素人の僕でも彼が強いということくらいは分かる。
 勝てる可能性も逃げられる可能性も限りなく低いことも。
 そんな絶望を振り払うように思考しようとする。
 しかし、どれも彼に通じるとは思えなかった。
 もう、ほとんど悪あがきをするために思考してるようなものだった。
 そんな絶望的になっていると、後ろから音がした。
 扉が開く音だった。
 その音の方を向くと、光が店内を覆っているような錯覚を覚える。
 光でよく見えないが、そこに誰かが立っていた。
 少しづつ目がその明るさに慣れ、そこに立っている人が誰か分かった。
 その人は―――
 

- more -

「それじゃ、姉さんにこの事を言わないとね」
 その言葉を聞いたカナメが立ち上がる。
「なんで言うのよ」
 明らかに『怒』の感情を込めて言う。
「いや、言わないと色々と問題が・・・」
「どうして?」
「どうしてって・・・」
 僕が言ってる事は普通のはずなのに、どうしてこんな怒られてるんだろう・・・。
「例えば、ご飯とか・・・」
「食事なんて、適当にスーパーから買ってくるわよ」
 あ、買ってくるんだ。・・・ちょっと待って。
「あのさ、カナメってお金は持ってるの?」
「私を舐めてる? ちゃんとバレないで買えるわよ」
 そうですか。 店員にバレずにちゃんと買え・・・
 それは、世間一般では『盗む』というのでは?
 僕が心の中でツッコミを入れてる最中、カナメが表情を変えずに
「冗談よ。 多少なら持ってるわ」
 お願いだから、真顔で嘘か本当か分からないような嘘を吐かないで・・・。
「それに、寝る場所は・・・」
「そこ」
 そう言って、指を指した方向には僕の部屋のベッドがあった。
 ・・・ちょっと待って。
「なんでよ」
「いや、さすがに僕も男の子だし・・・」
 顔を赤らめながら言うと、カナメが僕の言いたい事を察したらしく、明らかに敵意のようなものを含めた視線で僕を見る。
「馬鹿じゃないの? 一緒に寝る訳がないでしょう」
「え・・・? でも」
「アンタは床で寝るに決まってるじゃない」
 ・・・カナメは意外に我が侭だった。
「それに、ストーカー歴のあるアンタと一緒に寝ると思う?」
 嫌味っぽく言うカナメ。
 そんな過去の事を・・・。
「ていうか、どうやって説明するつもり?」
「それは・・・」
「ほらね? できないでしょ?」
 その後、数分間の言い合いの末、カナメが折れることで決着が付いた。
 女の子とこういう口喧嘩みたいなのは久々で、不思議と高揚していた。
 ・・・あれ? こんなことが他にあったっけ?
 思い出せない。 靄が掛かったように見えない。
「ほら、早く行くわよ」
 カナメは既に部屋から出て廊下に出ていた。
「分かった。 すぐに行く」
 そう言って、思考を中断してカナメについて行った。
 なんとなく、変な気持ちを抱きながら-----
 姉さんはただ僕を見る。
 どうしようもないほどに鋭い視線を僕に向ける。
「だ、誰もいるわけないじゃないか」
 僕の頭の中は混乱していた。
 何でばれてしまったのか。
 二人が上にいることを言っていいのか。
 どうすれば最善なのか。
「嘘ね。部屋に電気が点いてたもの」
 何だ。 それなら簡単に言い訳が浮かぶ。
「それは電気を点けっぱなしにしちゃったからだよ」
「ねぇ、達也」
 さきほどから姉さんの視線に僕は混乱していた。
 今まで見た事無いほどの姉さんの鋭い視線。
 今まで感じた事無いほどの姉さんの圧迫感。
「・・・何?」
 姉さんはいつもの口調で、でも、鋭い視線のままで言った。
「嘘を吐くなら、もう少し堂々としないと駄目よ?」
「ッ!」
 あっさりとばれてしまった。
 今の姉さんはいつもと明らかに違う。
 いつものふざけた様子は無くて。
 いつもの優しい様子さえ無くて。
 どうしようもなく、冷たい視線。
「・・・」
「・・・」
 しばしの沈黙。
 お互いに喋らない状況。
 正確に言えば、僕は『喋れない』のだけど。
「・・・いいわ。 どうせ、知っても意味はないだろうしね」
 姉さんの雰囲気がいつもの雰囲気に戻る。
 今までの冷たさが嘘のように。
 今までの雰囲気が嘘のように。
 張り詰めた空気が少しずつ戻ろうとしている。
「それに、これは達也の問題だしね」
「ねぇ、姉さん」
「何?」
 聞きたくて聞く訳ではない。
 でも、聞かなければいけない気がする。
 きっと、聞いても予想とは違う答えが返ってくるはずだ。
 そうであって欲しい。
「姉さんは、『鍵』の事とかを知ってるの・・・?」
 返ってきた答えは―――

- more -

 僕が鳥居を抜けて神社に入ると、周りの空気が張り詰めた。
 まるで、僕が入ってはいけないかのように。
 まるで、『今の僕』が拒絶されるかのように。
「どうしようかな・・・」
 別段、ここに理由があって来たのではないから、このまま引き返そうがまったく問題ない。
 それに、この感じは・・・。なんか、嫌だ。
「君がここに来るとは珍しいね」
 声のする方を見ると、あの人形と戦ったときの女性がそこにいた。
「いや、実際にここに来るのは初めてなんだから、『珍しい』という表現は微妙におかしいのかな?」
 彼女は笑みを浮かべながら、話す。
「すまないね。人と話す機会なんてないから、よく言葉を間違えてしまうのだよ」
 彼女は僕の意思も無視して話し続ける。
 ・・・この人は人の話を聞く気がないのだろうか?
「それで、ここに来た理由は?」
「・・・特にありませんよ」
 しかし、彼女はそんなことはないと言わんばかりに続ける。
「嘘だな。君は何か疑問があるからここに来た」
「・・・疑問があるとすれば、あなたの態度と浴衣くらいですよ」
 この言葉に対して、多少、怒ったように顔が歪む。
「君はあれか?メイド服だとかゴスロリが好きなのか?そういう人種なのか?」
 なんで浴衣を着てることに疑問を持ったくらいでここまで言われてるんだろう・・・? 
「何で、そんなに浴衣が好きなんですか?」
「当然だ」
 どうやら、この人は浴衣が大好きなようだ。
 ・・・どうでもいいことだなぁ。
「それで、他に聞きたいことは?」
 あくまで、僕に質問させようとする女性。
「・・・あなたの名前は?」
 その質問に多少驚いたらしく、ビックリしたというポーズを取る。
「おや?私は君に名乗っていなかったのか」
 彼女は一呼吸おいて、名乗った。
「私の名は大榊潤。覚えておいて損はない筈だ」
 彼女はシニカルに微笑んでいた。
 その姿はどことなくカッコよかった。
「もう時間のようだ」
「・・・え?」
 僕がその言葉を理解する前に、風が吹く。
 そして、僕の前には神社ではなく、コンビニがあった。
「・・・前と同じ、か」
 だけど、僕の頭の中は風が吹く直前の言葉でいっぱいだった。

「1ヶ月以内に、君の親しい人が死ぬだろう」

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