スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

リレー小説 ~9週目~

「それじゃ、姉さんにこの事を言わないとね」
 その言葉を聞いたカナメが立ち上がる。
「なんで言うのよ」
 明らかに『怒』の感情を込めて言う。
「いや、言わないと色々と問題が・・・」
「どうして?」
「どうしてって・・・」
 僕が言ってる事は普通のはずなのに、どうしてこんな怒られてるんだろう・・・。
「例えば、ご飯とか・・・」
「食事なんて、適当にスーパーから買ってくるわよ」
 あ、買ってくるんだ。・・・ちょっと待って。
「あのさ、カナメってお金は持ってるの?」
「私を舐めてる? ちゃんとバレないで買えるわよ」
 そうですか。 店員にバレずにちゃんと買え・・・
 それは、世間一般では『盗む』というのでは?
 僕が心の中でツッコミを入れてる最中、カナメが表情を変えずに
「冗談よ。 多少なら持ってるわ」
 お願いだから、真顔で嘘か本当か分からないような嘘を吐かないで・・・。
「それに、寝る場所は・・・」
「そこ」
 そう言って、指を指した方向には僕の部屋のベッドがあった。
 ・・・ちょっと待って。
「なんでよ」
「いや、さすがに僕も男の子だし・・・」
 顔を赤らめながら言うと、カナメが僕の言いたい事を察したらしく、明らかに敵意のようなものを含めた視線で僕を見る。
「馬鹿じゃないの? 一緒に寝る訳がないでしょう」
「え・・・? でも」
「アンタは床で寝るに決まってるじゃない」
 ・・・カナメは意外に我が侭だった。
「それに、ストーカー歴のあるアンタと一緒に寝ると思う?」
 嫌味っぽく言うカナメ。
 そんな過去の事を・・・。
「ていうか、どうやって説明するつもり?」
「それは・・・」
「ほらね? できないでしょ?」
 その後、数分間の言い合いの末、カナメが折れることで決着が付いた。
 女の子とこういう口喧嘩みたいなのは久々で、不思議と高揚していた。
 ・・・あれ? こんなことが他にあったっけ?
 思い出せない。 靄が掛かったように見えない。
「ほら、早く行くわよ」
 カナメは既に部屋から出て廊下に出ていた。
「分かった。 すぐに行く」
 そう言って、思考を中断してカナメについて行った。
 なんとなく、変な気持ちを抱きながら-----
スポンサーサイト

COMMENT









 

TRACKBACK http://roziura.blog41.fc2.com/tb.php/67-17b69d42

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。